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2026/06/15 2026/05/14

公益社団法人ってなに?(その4)

1.社員と会員の「権利義務」はどこまで違う?

社員と会員の違いは「議決権があるかないか」と説明されることが多いのですが、実はそれだけではありません。公益社団法人の社員は、法人の構成員として法律上の地位を持つため、意思決定に関わる権利に加えて、情報アクセスや救済手段も比較的厚く用意されています。反対に、会員は法人が任意に設ける制度なので、権利義務は会員規程等で設計した範囲に基本的に限定されます。

 

2.社員の権利

社員の権利の中心は、社員総会での議決権です。

役員の選任・解任、定款変更、解散等の重要事項に投票できます。加えて、社員総会の招集請求や議題提案といった手続的権利、定款・社員名簿・計算書類等の閲覧請求(一定の範囲で)など、法人運営の透明性を担保する権利が認められます。

さらに、社員総会決議の取消しを求める訴えや、役員の責任追及に関する訴訟提起など、ガバナンスが崩れた場合の最後の安全装置も用意されています。

つまり社員は、ハンドルを握るだけでなく、メーター類(情報)も見られ、ブレーキ(救済)にも手が届くポジションです。                                                     

3.社員の義務

社員の義務は、定款や社員総会決議で定めた会費(経費)等の納入義務、法人の目的に反しない行動、定款・規程の遵守などが中心です。

会費未納が一定期間続く場合に社員資格喪失とする設計もあり得ますが、その場合は要件と手続(催告、猶予、決定機関)を明確にしておく必要があります。

 

4.会員の権利と義務

法人の事業・イベントへの参加、会報・メルマガの受領、会員向けサービスの利用など、活動面のメリットが中心になります。会費の納入が義務として置かれることも多いですが、その額、支払方法、未納時の扱い(資格停止、退会扱い等)は会員規程で柔軟に設計できます。会員に意見表明の場(会員集会等)を設けることは可能ですが、法的な意思決定は原則として社員総会が担います。

なお、会員に「総会での議決権」を与える設計にすると、呼称が会員でも実質は社員に近づき、定款上の社員制度として整備する必要が出ます。逆に、社員に過度な義務(高額な負担や恣意的な除名)を課すと公益認定上の説明が難しくなるため、権利と義務のバランス(権限が強いほど責任も明確に)を意識して設計することが重要です。

     

 

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